運営日誌(2009/06/07 日)

2009/06/07日曜

今週(6日)の読売テレビ『名探偵コナン』は、1996年1月29日放映の第4話「大都会暗号マップ事件」の再放映(デジタルリマスター版)でした。
1996年1月8日に始まった『名探偵コナン』では、番組の長期化に伴って2003年秋以降に通常の全国ネット枠でも再放映をたびたび行うようになりました。
当初は1時間・2時間スペシャルを主題歌だけ差し替えて(または主題歌まで本放映当時のままで)再放映する形式が中心であり、2007年からは3話完結編を1時間番組に再編集するパターンも登場しました。
いずれにしても1時間スペシャルということで、どうせ話の細かい内容なんて忘れてる私のような視聴者(^_^;)にとっては、再放映といえども通常の30分枠よりも楽しみな回だったわけです。

ところが、今年4月から全国ネット枠ごと土曜18:00-18:30枠に移動した(テレビ大分のみ別時間)関係で、今後は新作・再放映ともスペシャル編成は厳しくなったかな?というのが正直なところですね。
まあ、18:30-19:00枠の『満点★青空レストラン』も30分番組なので、1時間スペシャルはやろうと思えばできるでしょうが、そうすると今度は『名探偵コナン』の放映自体がない週が増えることになり……ゴールデン帯時代の視聴率低下→放映回数減少のサイクルで事が回っていたのを考えると、下手に特番だったり休止だったりするのも考えものだと思います。

そして、今週が第4話の再放映だったように、従来にはなかったパターンである“過去の通常30分枠の回を全国ネットで再放映する”ケースが、枠移動後のこの短期間でも目立って増えました。
具体的には、枠移動初回の4月4日は第1話「ジェットコースター殺人事件」(1996年1月8日放映)、4月11日は第2話「資産家令嬢誘拐事件」(同1月15日放映)で、新作7本を挟んで今週が第4話、再び新作2本の後、6月27日は第12話「歩美ちゃん誘拐事件」(同年4月15日放映)が予定されています。(4回いずれも、導入用に若干の新作パートあり)
再放映が増えた事情として、個人的には枠移動や不況でスポンサー広告料が減ったのでは?と予想していますが、まあアニメ番組の場合は1本あたりの制作費を削るにも限界がありますから、防衛策として過去の“自信作”で勝負するのは、十分にアリだと思っています。

また、全国ネットの再放映回では、OP・EDは現在の主題歌に差し替えられる場合が圧倒的に多くなっています。
その際、通常の新作アニメ番組では同じものを使い回している(使い回せる)OPのクレジットも、当時のものに差し替えているんですよね。
例えば今週の第4話では、1996年の本放映当時のスタッフがクレジットされ、当時“よみうりテレビ”と表記されていた部分(プロデューサーの所属表記や制作クレジット)は“ytv”となっていました。
なお、前述の3話完結シリーズを1時間に再編集した場合や、本格的な新作パートが追加された回では、本放映当時のスタッフ+現行スタッフの連名という形を取ったケースもあります。(似たようなケースで『ドラえもん』旧シリーズのときは、OPクレジットは新作部分のメインスタッフだったと思います)
いずれにしても、現在は『名探偵コナン』から完全に離れたスタッフや会社の名前が新作OP映像に乗っかっているという珍しいものが見られますし、デジタル制作のOPに“監督;こだま兼嗣”の組み合わせにはつい感慨を覚えてしまいます。

ここからようやく本題。
その回のスタッフを表示するEDクレジットは当然ながら当時と同じ名前が掲載されることになりますが、“デジタルリマスター特別編集版”に携わった現行スタッフのクレジットが載るなど目立った違いがあります。
また、番組当初は主人公の役名を“コナン;高山みなみ”とクレジットしていたのが、1997年半ばから“江戸川コナン:高山みなみ”が混在するようになり、ほどなくして“江戸川コナン”に統一されていった経緯がありました。
本来の第4話“コナン”でしたが、今回の再放映ではここが“江戸川コナン”に改められています。

しかし今回、個人的にそれよりも目を引いたのは、“絵コンテ/演出:越智浩仁”とクレジットされていたことでした。
『名探偵コナン』を見ている方はご存知だと思いますが、現在の監督である於地紘仁さんの旧名義です。
今回、OPクレジットの監督はこだま兼嗣さんのみの掲載でしたが、EDでは前述のデジタルリマスター特別編集版スタッフとして“於地紘仁”の名前があることから、同一人物が同じ回に別の名前でクレジットされていたことになります。
何らかの必要があってこうした措置が執られることは他のアニメでもありますが、今回は単純に含むところのない改名なので、ちょっと「?」という感じなんですよね。
もちろんクレジットを入れ直すといっても、既にアニメ業界から離れた方もおられるので全ての名義変更を反映させる必要はないでしょうが、今度の件は現在も引き続き『名探偵コナン』の中心スタッフとして関わっている人物なだけに、ここは修正してもおかしくないと思う次第で。
実際、吉田歩美役の岩居由希子さん(1996年当時の名義は岩井由希子)は、現在の芸名でクレジットされていたわけで、こういった長寿番組特有の事情でも、スタッフよりキャストの方が優先なのかな?……などと、現在進行形で過去の『名探偵コナン』を見返しつつスタッフデータを集めている私としては、腑に落ちないような複雑な思いもあります。

もっとも腑に落ちないと言うなら、なぜ今になって「大都会暗号マップ事件」なのか?という根本的なところが一番ですけど(^_^;)
長期放映に落ち着く以前、つまり最初の1年分くらいは、メインキャラクターの性格設定や作品の雰囲気が違いすぎて、当時のことを知っている私が見ても非常に違和感があります。
今回、再放映であることは一目瞭然としても、制作された年代など詳しい説明はなかったので、事情に詳しくない視聴者はかなり戸惑ったのではないでしょうか。
そう考えると、『ドラえもん』が時期によっては「新作」と「10年以上前の旧作」を毎週セットで放映して当たり前のように受け入れられていたのが、とても凄いことなのだと実感されます。

【コメント】
1: 智 (06/08 09:58)
初めまして、最近のコナンのリマスター傑作選が多いのは恐らく裏のメジャーへの配慮だと思うのですが
2: 加嶋 (06/09 23:50)
>>智さん
>>最近のコナンのリマスター傑作選が多いのは恐らく裏のメジャーへの配慮だと思うのですが

再放映とはいっても「名探偵コナン」を通常通り放映していることには変わりありませんし、第2話を放映した4月11日は17:30-18:00枠で「メジャー」とは被らない時間帯でした。
この辺のことを考えると、裏番組についてはあまり関係ないのではないか、と個人的には思っています。

また、読売テレビ公式サイト内・諏訪道彦プロデューサーの日記によると、
>>基本的には当然新作をお届けしていくわけですが、コナンも放送から14年目になるので、その時代に触れていない視聴者のためにも、年に数本懐かしくも優れた名作をお届けしていく事にしています。

としており、6月(メジャーが終了する)までの暫定的な措置ではなく、長いスパンでこうした再放映を行っていく予定があるように読めます。

何より、サンデー的に一刻も早く状況の改善を図りたいのは、「メジャー」よりも「名探偵コナン」の方だと思うんですよね(^_^;)
3: おおはた (06/11 02:03)
 大山時代の『ドラえもん』は、おっしゃる通りOPクレジットは新作分のスタッフのみでした。
 それは別にいいのですが、EDで再放送分の情報が非常に少ないのは、データを取っている者としては困りものでした。何しろ、個人名が出るのは脚本・コンテのみで、作画は担当会社名のみ、さらに声優は一切名前が出ないので、ゲスト声優は声で判別できないとお手上げでした。
 大山ドラの再放送スタッフ表示は細かく突っ込んでいくと、なかなか奥が深いのですが、これはいずれ自分のサイトで紹介しようと思っています(と、宣伝)。
 現在は、『ドラえもん』も状況は改善されていて、特番で再放送が入った場合、新作と同じ扱いで各話のスタッフは表示されていますが、特番の場合は原画を一画面でまとめて表示する場合が多いので、新作と再放送のスタッフが混じってしまい、これはこれで困ります。声優は役名で判別できますが、ゲスト声優でも昨年大晦日の桑島法子と大川透のように、新作・再放送の両方に出ている場合がありますね。

 それにしても、私はずっと『ドラえもん』は新作+再放送の組み合わせが当然と思って20年以上観てきましたが、あらためて振り返ると、ゴールデンタイムの番組が毎週半分は再放送というのは、かなり大胆なことでしたね。この再放送があったからこそ、多くのエピソードが世代を越えて知られているのでしょうけど。
4: 加嶋 (06/12 22:24)
>>おおはたさん
>>EDで再放送分の情報が非常に少ないのは、データを取っている者としては困りものでした。

この辺が、1回2本立ての『ドラえもん』のテレビ番組としての長所であると同時に、アニメファンの立場からすると難点でもありますね。
おっしゃるように、新作1本+旧作1本の編成は、全話ビデオソフト化がなされていない『ドラえもん』でも世代を超えて作品を見ることができる、非常に優れたシステムだったと思います。
そして、なまじ「新作1本」が加わるために、アニメファンがチェックするクレジットが中途半端なことになる、という……。
おそらく、まだクレジットに関する細かい意識がなかった1979年当時(日曜日の再放映版)から始まった流れが、なんとなく2005年まで続いてしまったのだと思いますが……。

いずれにしても、テレビ番組が安定したフォーマットで放映でき、また何週も続けて特番で潰れることのなかった時代ならではの産物という気もしています。
現在放映中の新シリーズでは30分1本立ての回や前後編構成の話があるうえ、回によってAパートとBパートの尺が異なるので、以前のような放映システムは将来的にも難しいでしょう。

>>現在は、『ドラえもん』も状況は改善されていて、特番で再放送が入った場合、新作と同じ扱いで各話のスタッフは表示されていますが、特番の場合は原画を一画面でまとめて表示する場合が多いので、新作と再放送のスタッフが混じってしまい、これはこれで困ります。

そういえばこれ、私も以前から気になっていました。
各短編のスタッフに加えて、おそらくブリッジアニメ部分の担当者も含まれているので……。
将来的に、シンエイ動画内でも「どの回を誰が作ったのか、資料を紛失して分からない」なんてことにならなければ、と余計な心配をしています(^_^;)

>>声優は役名で判別できますが、ゲスト声優でも昨年大晦日の桑島法子と大川透のように、新作・再放送の両方に出ている場合がありますね。

私は「地底の国探検(後編)」を本放映当時に見逃しており、割と真剣に見ていたので(まあ真剣に見るほどの内容ではありませんでしたけど…)、尚のこと妙な気分だったのを思い出します。
今にして思えば、キャストが新作「ゆうれい城へひっこし」と被っているうえ、内容的にも通常と異なる世界観の長編冒険物が重なってしまい、いろいろとアンバランスだった感じです。
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