田の中勇さんが13日に亡くなられました。
『ゲゲゲの 鬼太郎[第4作]』は、私にとっては、映画・アニメ等フィクション作品全般に対する見方を養った、その原点ともいえるアニメです。
この作品の重要キャラクターである目玉おやじ役を通じて、さらに言えば田の中さんの存在感なくして『鬼太郎』の平成時代のリメイクはあり得なかった(かも知れない)ことを考えても、間接的ながら私の価値観に多様な影響を与えてくださった方だと思っています。
私の場合は『鬼太郎』シリーズ以外でのご活躍に触れる機会はあまりありませんでしたが、そんな中で、おそらく遺作となってしまった『マリー & ガリー』のダ・ヴィンチ役では、説明役からとぼけキャラ、時にはマッドサイエンティスト風の暴走まで、田の中さんの演技の幅広い面に触れることができました。
言うまでもなくダ・ヴィンチ役は、私にとって目玉おやじに次ぐ代表作です。
まだまだ『マリー & ガリー』の放映は続き、ダ・ヴィンチの出番もあったはずで、その意味でも訃報が非常に残念です。
ダ・ヴィンチは不定期出演の準レギュラーキャラクターなのですが、収録済みで今後放映予定の『マリー & ガリー』に、田の中さんが出演されている新作はあるのでしょうか?(現時点で最後の出演が昨年12月22日放映の第32話「ピザなのにパイ」なので、出演頻度を考えると、近いうちに次の出番がありそうなのですが…)
「ピザなのにパイ」が田の中さん最後の作品だったのだとすれば、田の中さんがお元気であることを疑わずに円周率談義のエピソードを楽しめたことが、嬉しいような寂しいような、複雑な思いです。この回には野沢雅子さん(キュリー夫人役)も出演されていたので、代表作をともにした野沢さんと最後の舞台まで共演を果たしたことになります。
それに対して、もしもまだ新作があるのだとすれば、おそらくは今までの回と同じように、とても亡くなる直前とは思えない元気なテンションで演技を披露されていることでしょう。それはそれで複雑な感情を抱くことになりそうですが、いつものように素直に楽しませていただこうと思います。
いずれにしても、今後も10年単位で何らかの形の新しい展開が起こるであろう『ゲゲゲの鬼太郎』では、田の中さんによる目玉おやじを見ることは叶わなくなってしまいました。
心より、ご冥福をお祈りします。